2009/11/27

河合寛次郎展 −河合の真実−

本日、益子陶芸美術館で開催されている「河合寛次郎展 −河合の真実−」を見てきました。
これだけ多くの河井寛次郎の作品を一同に見るのは初めてで、本で見ていた作品や噂では聞いていた河井寛次郎の木彫など...益子陶芸美術館のこれまでの催しの中でも一番気合いの入った展示だったように思える展示で、素晴らしかった。

僕は民芸や河井寛次郎を人に語れるほど、理解と認識がある訳ではないので説明はできませんが、単純に素晴らしいものがずらりと並んでいました。
河井寛次郎は現在においても陶芸家というものを通り越した仕事を残していた。
余りにも多くの技術とアイデアの豊富さに常に実験・試行錯誤し続けた探究心。

何か真新しい事をする事の斬新さではなく、時代の流れの中で新しい価値や答えを見いだして、次の時代に繋がる土台を作った、当時の新しい事をが河井寛次郎をはじめ、柳宗悦、浜田庄司の生み出した民芸という価値観なんだろうな。

形はどうであれ、今も受け継がれる民芸という価値観。
学ぶべきとこは多いなぁと改めて思うのです。
益子にいるのだから、しっかり勉強せねば。


河井寛次郎の有名な「仕事が暮らし、暮らしが仕事。仕事と暮らしは一体である。」言葉があります。自分の仕事と暮らしが一体になっている訳ではないし、仕事と暮らしを一体にしようと思っている訳でもないのですが、「仕事」と「暮らし」に「場所」というものは繋がっているような気がしていて、これからはそのバランスのとれた所を探そうとしているんだと思う。
その中心にあるのはきっとこれから築かれていく家族なんだろうね。


河井寛次郎展。明後日までです。

2009/11/22

プーラン・デーヴィー

先日、車のTVでプーラン・デーヴィーというインドの女性政治家の短いドキュメンタリーを見ました。
10分ほどの間だったのですが、その激動の人生にとても考えさせられた。

彼女の生い立ちですが、
1963年 シュードラというインドのヒンドゥー教における最下位のカーストに生まれる。

身分の高い金持ちの男が、「嫁に貰ってやる」と連れて行かれる。
金持ちの男は身分が高かったため、両親は何も抵抗が出来ず、11歳で結婚。
嫁ぎ先では家畜小屋に住まわされ、虐待に合った末に婚家から追い出される。
夫に捨てられたプーランは村人から「村の恥」と罵られる日々、村人からも虐待に合う。

ある日、暴漢に襲われ強姦されそうになるところを盗賊団に助けられる。
助けた男は同じ身分シュードラで、ヴィクラムという名の盗賊だった。
ヴィクラムに誘われ、そのまま盗賊に入る。21歳。

やがて、プーランは盗賊として頭角を現し、身分の低い貧困層を虐げる金持ちだけを狙って犯行を重ねた。貧しい者には盗んだ物を分け与える盗賊団であった。
盗賊団のリーダー・ヴィクラムと2度目の結婚。

幸せを掴んだかのように思った矢先、盗賊団の反逆者の裏切りによってヴィクラムが殺害される。(身分の低いヴィクラムがリーダーだということが気に入らない仲間による裏切り)
村の男達に輪姦され、一月以上に及ぶ虐待を受ける。

自分に手を出した村の男達に復讐、22人を殺害し、インド及び国際的に悪名を轟かせる。
盗賊団を裏切った盗賊たちを追うが、相手の死を知り、自ら民衆の前で投降した。
この時、プーランを見ようと集まった民衆は数千人。貧しいものからは拍手が起こる。
貧しいものにとって、プーランは英雄だった。

11年間投獄される。が、そこは彼女の人生で初めて身の危険を感じない場所だった。
自分と向き合い、自分のような人間が現れないような社会をつくろうと釈放の後、政治家へと転身。
差別廃止のために尽力する。

2001年7月25日、ニューデリーの自宅前で射殺される。


以上が彼女の簡単な生い立ちなのですが、想像がつかない人生です。
虐待やら差別やら時代は違えど、悲しくなります。

この話を見て、すごいなぁと思ったのは彼女を支援したインドの国民です。
日本なら間違いなく前科があるっという理由で当選することはできないでしょう。
彼女が犯してしまった真実を理解し、支援することの器のでかさというか...。
20人もの人を虐殺したことから、彼女は更生し、差別と戦う決心を支える力。
決して、彼女が犯してことは許されることではないと思います。
彼女に殺された人達の家族たちはそんな事を言ってられないでしょう。
それだけ差別に苦しんだ人が多かったのでしょうが、彼女の活動はノーベル平和賞の候補になったそうです。


日本では、少し前に逃亡中の容疑者が逮捕されました。
逮捕され、搬送されている途中の東京駅で多くの報道陣が彼の顔を撮ろうと集まり、中には彼の顔を隠している服を剥ごうとしている人がいるのをみて、気持ち悪いと思った。
TVをつけてニュースを見ると悲しいニュースが圧倒的に多い。こんなニュースばかり見ていたら、そりゃ犯罪も増えるっというか病気になる。顔が見たくなる野次馬心もわかりますが、犯罪を犯した人間にだって人権はあるし、それを守るのが社会であってほしい。これはきれいごとだろうか?
第3者だからそう言えるのですが、犯したことを責めるより、犯した事を償うことを願いたい。


人は過去を背負い生きていて、傷つけたり、傷ついたり、間違ったりして、それを悔やみ、反省し、改心して進んでいて、結局その人が今何をしているかだと思うのです。
過去を悔やみ、それを払拭しようと生きている人間に「前科」があるからと判断することは、どうなんだろうか?偏見をもたないのは難しいとは思いますが、僕は繰り返さないことの大切さを知り、決心がある人は信用したいと思うのです。
自分自身、繰り返してばかりいないで、日に新たに精進していかなければ。

2009/11/16

Michael Jackson This is it

マイケル・ジャクソン This is it をようやく見てきました。
良いいう噂を聞いていたので楽しみにしていたのですが、素晴らしい映画でした。

夏に開催されるロンドン公演のリハーサルの様子を編集しただけなのですが、そのリハーサルという舞台を垣間見ることができたのはすごく貴重な体験でした。
マイケル・ジャクソン本人のプロ意識の高さ、コンサートに関する想いの入れよう、彼の謙虚さと感謝を忘れない対応、共に仕事をするスタッフに誇りを持たせるカリスマ性、自分の音楽を知り尽くしかつさらに発展させていこうとする姿勢...。あれだけ多くの人を惹き付ける理由の一部を垣間見たような気がしています。

背伸びして洋楽を聴き漁っていた中学〜高校にかけて、マイケル・ジャクソンが好きで、ずっと聴いている時期があった。最初は「フリーウィーリー」というシャチの映画の主題歌になっていた曲がすごく優しくて今でも一番好きな曲なのですが、そこが僕のマイケル・ジャクソン好きが始まりました。

マイケル・ジャクソンはKING OF POPと言われますが、僕の中ではROCKです。マイケル・ジャクソンの曲はとても構成が複雑なのに、シンプルでカッコいい。曲の途中で「フォーオ」とか「アー」とか叫んで曲を締めるというかカッコよくしちゃう人はこれから現れないでしょう。あのファンキーさはヘタなパンクバンドよりロックンローラーだと僕は思っている。
マイケル・ジャクソンのライブのバックダンサーも世界中から一流の人達が集まりダンスもすごいのですが、やっぱり一番キレキレなのはマイケル・ジャクソンなんですよね。マイケル・ジャクソンのダンスは本当にカッコいい。ダンスがうまいとかだけではなく、ただただかっこいい。

今回の映画を見て、マイケル・ジャクソンは人を愛し、自然を愛し、地球を愛した愛の使者だと僕は思いました。生前は整形やら何やらで避難されることが多かった人ですが、少なくとも彼が暴言を吐いたり、人を避難し、中傷しているところは見たことがない。そりゃ知らないだけだとは思いますが、それでも彼は「I Love You」といつも言っていた。

僕も日常の小さなことをグチグチ言わず、感謝と「I Love You」でいきたいと思います。

人を感動させ、人を幸せにさせたマイケル・ジャクソンはもういませんが、彼はたくさんのものを残してくれました。
DVDが出たら買いたいなぁ、持っていないCDを買いたいなぁ、ムーンウォークの練習をしないと!そんな気持ちになる映画でした。

ありがとう。I Love You.

2009/11/13

近況報告

ぼんやりと書こう書こうと思いながら、続かない日記。
また、続くまで続けていこうと思います。

近況報告。

もうすぐ愛息が生まれ出てくる予定。
無事に生まれてきますように祈る日々。
名前を何にするか悩む日々。
妻のお腹が日に日に大きくなり、尊敬する日々。
所詮、男は何もできない。
予定日は12月4日とのこと。


益子での開催された「土祭」というアートフェスタ。
僕が担当、お手伝いさせて頂き、古民家を改装した「栃木緑建」というギャラリーをどう活用していくか?考え中。
有志を集め、ヒジノワというチームを立ち上げたが、運営方法を模索。

ヒジノワもそうですが、調べると地域活性という活動がとても増えている。
都市のノウハウを地方で活かし、アートやデザインを切り口にしているところが多く、面白いなぁと見ているのですが、逆に都市の人達でも活かせる地方のノウハウもたくさんある。
お互いの良いところの間をヒジノワで実験的に模索してみたいと個人的に考え中。
自分がどこまで力になれるのか?こちらも考え中。

参考になりそうなサイト。
倉敷の「krash JAPAN」。ここのサイトはよくできていて、かっこいい。
http://www.krashjapan.com/

新潟の「新潟空艸社」。F/styleも参加。
http://www.kuu-so-sha.com/

徳島の「in 神山」。リビングワールドも携わっている。
http://www.in-kamiyama.jp/


益子での生活も4年目。
仕事も順調で、忙しいけど何かと楽しんでいます。
子供も生まれることもあり、節目の時期だなとも感じています。

いつも思っていることですが、自分の至らなさや不甲斐無さを日々感じて少しでも何とか頑張ろうと、形にしようと悪戦苦闘する毎日。
しっかりした大人にならにぁーならん。

今から産婦人科に行き、我が子と話をしてきます。