2009/05/26

付加価値

すっかりご無沙汰してしまっている。
毎日書くつもりで始めたブログなのに、ブログを書くというのは結構大変ですね。
何の為にしているかをもう一度意識しないと。決して書くのが目的ではない。


昨日、久しぶりに山崎さんのところへ行った。
山崎さんは益子の農家で、見識が深く尊敬する師匠の1人。
いつもお邪魔すると時間を作ってくれて囲炉裏でお茶を出してくれる。
山崎さんの肩肘張らない自然なおもてなしが何とも言えない心地よさがある。
囲炉裏の脇には成井恒雄さんの器が雑多と置かれている。
一見その器の雑な置き方を見ていると扱いが荒いように見えるが、こういった扱いをされるものが民芸なのかもしれないと思っている。安くて良質なもの、さらに気楽に使えるもの。


民芸はまだまだ勉強中だが、ものすごい深い思想である。
せっかく益子に来ているのだから、民芸についての理解を深めていこうとも思っているが、僕には深すぎて溺れてしまいそうだ。


話を戻して、山崎さん。
付加価値についての話になった。
物売りをするなら、物だけ売って利益を出すような事ばかりをしても仕方がない。
何を売りたいのかと問われた時に「商品」と答え、何を得たいのかと問われた時に「お金・利益」と答えているようではあまりに粗末で、人を幸せにするのは物自体の価値ではなく、付加価値であるという話。
「サダボーは何を売るんだい?何を得たいのかい?そこの答えはきちっと持っとけよ。」
「はい。」


そこにちゃんとした理由と答えがあるという事が、信念だ。
日々、自分の至らなさを感じ、凹みながら歩んでいるが、考えると目の前の事を一つ一つしっかりとやっていくっというところにいつも戻る。


明日は、商品の資料作り。
何故作るのか?何に繋げるのか?取引先にあってよかったと言ってもらえるような付加価値の含みを、しっかり意識しながら丁寧に作っていこう。


今日の反省は明日の糧なり!

2009/05/18

奈良

大阪でのイベントの翌日、次なる会場となる奈良のくるみの木・秋篠の森に行った。
いやぁ、素晴らしい場所でした。すごく居心地が良い。


スタッフの方の空気感や料理も空間も心地よく、昔、卑弥呼が遊んでいたという話の残る森があって、居心地の良い場所であった。
くるみの木の石村さんが書いた本を読んでいる。
くるみの木が出来上がるストーリーなのだが、石村さんは人に恵まれ、多くの人に支えられているのだなぁ。特に旦那さんに。
来月もくるみの木に行く事にした。楽しみだ。


秋篠の森は5年前にできた2部屋だけの宿泊施設とレストラン、雑貨店から成る。
宿泊の部屋を見せて頂いたが、中村好文さんの設計による部屋は素晴らしかった。
森に囲まれ、溶け込んだ優しい空間。中村好文の設計空間は僕は好きだ。
親友が「消える建築とか言っている建築家が、中村好文の方が何倍も消えている。」と言っていた。僕もそう思う。


今回は秋篠の森「食の円居なず菜」にて、津田貴司さんといろのみのライブを催させてもらった。
津田さんが女性がオーナーの場所は演奏しやすいと言う。特に秋篠の森は森の音が心地よいので演奏前に「周りの音が心地よいので、音の邪魔にならないような演奏をします。」と一言。
津田さんの演奏はジャンルで言うとアンビエントになるのかな?環境音楽とも言うのだが、周囲の音に乗せた音というか、津田さんの演奏を聴いているはずなのに周囲の音にまで耳が開いていく感覚がある。風の音、森の音、演奏を聴く人達の呼吸、空間の音...音楽を聴きながら環境の音が重なっていく、そんな感覚になる。
自然に包まれた場所という事もあり、津田さん、いろのみ共に前日の大阪よりも集中し入り込んだ演奏になっていたように思う。僕はそこまで音楽に詳しくないし、自分の好き嫌いでしか判断する事ができないが、いろのみも津田さん+ラジオゾンデも限りないポテンシャルがあるように思う。サインをもらうなら今のうちだ。

5月末にいろのみ、津田さんのラジオゾンデのライブがそれぞれ東京である。僕は行けそうにないが、周辺の方々はぜひ。
ラジオゾンデ サイト
http://grainfield.net/rs/
いろのみ サイト
http://ironomi.com/


話を戻して、くるみの木。
くるみの木はオーナーの石村さんの想いを表現した場所だ。
本を読んでそう思った。
そういった場に出会すと表現って一体なんなんだろうと思う。
少し前に人は自己表現する為に生きているんじゃないか?ってな事を書いたが、それは自己満足とは違っていて、くるみの木のように石村さんが想い描いた場所に来て、訪れた人が心地よいと感じるとか、心ある演奏を聴いて何とも言えない時間に浸るとか...。
そこには想いの共有がある。
自己表現している人の表現の一部分に触れて、「あっこれ!」みたいな共有できる感覚。
自分の想いを伝える、共有したいから表現というカタチがある。
また何を言っているかわからなくなってきた、もう少し考えてみなければ。


何はともあれ、ライブは無事終了した。
最後に津田さんが「成長した」とおっしゃてくれたのが、何よりも嬉しかった。
今回の仕事は、以前勤めていた事もあるURBAN RESEARCH DOORSでのイベントという事もあり、相当気合いは入っていたし、友人に見てもらいたいイベントだったので、成功してホッとしている。
反省点は山ほどあるが、満足できているのが何より。
これを次ぎにどう繋げていくかがポイントやね。



あと、奈良のライブに大学の友人でしぃちゃんが彼氏と来てくれた。ありがとう。
ライブ終了後、しぃちゃんの家にユンディとお邪魔しにいった。
3月に結婚したばかりのほやほやの奈良の風情ある長屋で、しぃちゃんと旦那さんに夕食をごちそうになる。楽しい時間はあっという間で、食べ散らかして京都へと向かう。しぃちゃんありがとう、とても美味しかったよ。
しぃちゃんも相当な頑張り屋さんで僕がお邪魔した時も試験の勉強中だという。将来はコマツフーフというユニット名で旦那さんと設計の仕事をしていると思う。(ユニット名はサダ命名)



自分の中で感動する基準の一つに、居心地だとか環境との調和とか「心地よいと感じる」ことがある。
くるみの木は「心地よかった」
今度、ゆかりさんと米田を連れて行きたい。

自分は人にすごく恵まれている

仕事で大阪に行ってきた。
なかなかタイトなスケジュールで、大変でしたが自分としてはできる事はやったっという感じ。
楽しかった。皆さんお疲れさまでした。
皆さんありがとう。


東京からアーバンリサーチ時代の友人の中馬さんと車で大阪まで移動。
ゆっくり話せたのは久しぶで楽しかった。
くだらない話や昔話、現在の話や次の話、この人と話すのは面白い。
次の展開で面白い事ができそうだ。

中馬さんとの話の中で「実際、佐田君は人にすごく恵まれているよ。」と一言。
いやいや、あなたそんなに僕の友人関係知らないでしょ!?と思いながらも、それでも中馬さんにもそんな風にみえるかぁ、よく見ているなぁっと。
自分でも、そう思う。



自分で言うのもなんだが、確実にいろんな面白い人達に囲まれ過ぎている。
そして、基本的に可愛がられる。
今回の大阪・奈良の出張を通して、新たな出会いがいくつかあった。
きっと、この人と深く付き合っていけるな、一緒に仕事をしたいと思えるような出会い。



大阪のイベントでは、大学の友人の小栗、室谷、橋口君、岡っち、りなちゃん、陽介さん、ゆかりさんが来てくれて、アオヤギさんとアヤコさんというスターネットを通して繋がった大阪の友人も来てくれていたのが、嬉しかった。
みんなありがとう。
会えて本当に嬉しかった。


僕は自分が人望のある人間だとは思わないが、人には恵まれている。
それを何と言うのだろうか...。
本当に人と人の繋がりって不思議だよなぁ。
自分がどうしていくかは、まだわからない。その中に少しだけ、自分周りの人や環境に導かれている感覚もある。


もっと大阪での事を書きたいが、今日は寝ます。
お休み。すやすや。

2009/05/13

大阪へ

明日から大阪へ行く。
滅多に出張がないので、楽しみな仕事だ。


大阪に何をしにいくかといえば、我が師匠・馬場浩史の講演と自社レーベルのプロモーションも兼ねたライブのマネージメント。

できるだけ多くの人に馬場さんの話を聞いてもらいたい。
僕の聞いてもらいたい話が出るかはわからないが、その断片を聞いてもらえたらと思っている。
そもそも何故僕が栃木に来たのか...。
一言で言えば「勢い」なのだが、益子で得たものは大きい。
生活って事や生き方、命の意味を背中で見せる人があまりにも多い。
僕はその断片をできるだけ多くの人に知ってもらいたいと思っている。
それはそれで小さな動きが産まれつつあるが、それは追々。

伝えたい想いがある。
人に何かを伝えると言うのは、責任が伴う。
責任を持って、相手に伝えなければ相手には伝わらない。

僕が伝える訳でないが、聞いてほしいという想いがある。
だから、来れる人は来て下さい。
会場に僕もいます。
会いにきて下さい。


5.15 fri  at URBAN RESEARCH DOORS 南船場店
「くらしの素地」
【第1部】STARNET主宰、馬場浩史とDOORSプロデューサー竹村圭祐氏によるトークセッション
【第2部】「STARNET MUZIK「いろのみ」と「ラジオゾンデ」の津田貴司によるライブ
TEL:06-6120-3270
時間:19:00開演 ※ライブは8:15頃から
料金:¥2,500 ※ワンドリンク
URL:www.urdoors.com/


5.16sat  at くるみの木
「Sacred Garden 」
「STARNET MUZIK「いろのみ」と「ラジオゾンデ」の津田貴司によるライブ
TEL: 0742-52-8560
時間:15:30開場 16:00開演
料金:
¥2500 ※ワンドリンク+お菓子付き
URL:www.kuruminoki.co.jp




仕事の合間をぬって、結婚式の打ち合わせやらが入っているので、忙しい。
仕事に差し支えないようにスケジュールを組んでいるが、
していきたい事がいろいろとあるのでできるだけこなしたい。

良い遠征にしたい。
おいしいという訳ではないが、大阪の空気を吸いたい気持ちだ。

2009/05/01

小さな美

6月に神戸で小さなウェディングパーティーをします。
いやぁ、楽しみだ。
まだ決まって無い事が多すぎて、奥さんは不安がっているけど、僕は楽しみにしている。
久しぶりに皆に会えるのが本当に楽しみだ。


結婚式の招待状を送って、参加・不参加の返信ハガキが着々と届く。
締め切りは明日でお願いしているのに、半分以上は返ってきていない。
みなさーん、明日までですよー!


返信用のハガキを見るのって楽しいです。
それぞれ個性があると言うか、その人の空気感が小さなハガキのコメント一つに現れる。


その中で感心したというか、感動した事がある。


宛先面に
栃木県芳賀郡茂木町木幡0000
佐田祥毅・美幸 宛
と記載したハガキなのだが、わざわざ「宛」という文字を斜線で消して「」→「様」に書き直す。

裏面に
ご出席、ご欠席、お名前、ご住所、お電話、人数、メッセージ
と記載しているのだが、こちらもわざわざ「御」を斜線で消す。
人によっては、「ご出席」→「喜んで出席させていただきます。」と前後に記入してくれている。
さらに素敵なのは、「出席」の斜線を「寿」という文字で書いているのだ。
お祝い事だからという事らしいのだが、斜線が「寿」ですよ。
一般的な事ではあるらしいのですが、それにしても素敵だと思った。


斜線しなければいけないなら、最初から「様」にしたり、「御」を加えなかったらエエやんとも思ったが、それを言ったら奥さんに怒られ、考えずとも無作法だよな。あー、俺はなんて発想がガキなんだろう。


小さなパーティの為の小さなやり取りの中で、日本らしい礼儀というのだろうか、気の配り方がすごく美しくみえた。


斜線を引く事が大切だとは思わないが、そういった文化・風習がある日本という国は素晴らしいと思った。
日本の持つ、最上の美はこういった点の小さな蓄積が生み出しているのは、間違いないだろう。
僕は、そういった点を少しづつ大切にしていきたいと思う。まだまだですがねぇ。



イラストが入ってたり、マジックで丸を書いてくれたり、シールで飾り付けて彩ってくれたり、まじめに書いていたり、必要以上に何も書かなかったり、アレルギーで食べれない食材の有無で嫌いなものを書いてくれていたり、意外な人がスグに返事をくれたり、きっと遅れて返事を書く人がいたり.....。


いやぁ、みんなわざわざ返してくれて、ありがとう。
僕は嬉しいよ。



でもまだハガキ出していない人は、早くお願いします。